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「企業内保育所」の安全対策、予防

大切な従業員の子供を預かっている「企業内保育所」では、安全対策や予防は重要なポイントです。ここでは企業内保育所における安全確保や事故防止のための取り組みについて紹介・解説します。

必要な安全確保

非常に残念な話ではありますが、教育・保育施設や認可外保育施設などにおける子どもの死亡事故・重大事故は毎年発生しています。安全確保に関する取り組みは、厚生労働省が定めている設置基準を遵守する必要があり、各施設においても対応が取られています。
例えば登園・降園の際に児童一人一人の健康状態を観察する、児童の発育を確認する、健康診断を実施するといった健康面での対応や、危険物を設置しない・落下物が発生しない工夫をする・囲いの設置や施錠などによる予防を行う対応などが必要とされています。

参照元:「認可外保育施設指導監督基準」(https://www.mext.go.jp/b_menu/shingi/chousa/shotou/094/shiryo/__icsFiles/afieldfile/2013/02/07/1330504_9.pdf

事故発生防止のための取組

教育・保育施設の運営に際しては、厚生労働省が定めている「教育・保育施設等における事故防止及び事故発生時の対応のためのガイドライン」があり、事故の発生防止などのためにはこれを遵守しなければならないとされています。

安全な教育・保育環境を確保するための配慮点等

子どもの年齢や場所、活動内容に留意しながら事故発生防止に取り組まなければなりません。睡眠中やプール、遊び、食事などの各場面において重大事故が発生しやすい状況には注意事項を踏まえて対応する必要があります。

職員の資質の向上

各事業者においては子どもの安全確保に際して、職員が研修に参加することを基本とし、緊急対応の実技講習や事故発生時の対応方法を身に付ける実践的な研修を通じ、事故防止にかかる職員の資質向上に努めなければいけません。

緊急時の対応体制の確認

防げるのが一番いいことに変わりはありませんが、万が一の緊急時にどのような対応をするのかも決めておかなければいけません。役割分担の掲示をはじめ、準備できるものは日常としてあらかじめ用意しておきましょう。

保護者や地域住民等、関係機関との連携

事故が発生してしまった際にスムーズな対応が取れるよう、協力体制や連絡体制を整えておくことも必要です。地域の人など職員以外の力も借りられるよう、積極的なコミュニケーションが求められます。

子どもや保護者への安全教育

職員だけでなく、子どもや保護者に対する安全教育にも取り組むことが望ましいとされています。子ども自身が安全・危険を認識できるよう、また事故発生時の約束や行動の仕方について理解させておくよう努める必要があります。

設備等の安全確保に関するチェックリスト

施設内にある設備に関して、年齢別チェックリストなどを作成し定期的なチェックを行うことが望ましいとされています。結果に基づき改善を行い、内容を職員間で周知することで情報の共有化を図ります。

事故の発生防止のための体制整備

事故は組織的な対応が望ましいとされていますので、施設や事業所などのトップによるリーダーシップのもと行動できる体制整備が必要です。そのうえで研修の実施や記録機器の活用、事故発生防止への取り組みなどに尽力しましょう。

参照元:「教育・保育施設等における事故防止及び 事故発生時の対応のためのガイドライン」(https://www8.cao.go.jp/shoushi/shinseido/meeting/kyouiku_hoiku/pdf/guideline1.pdf)

安全予防と対策はどちらも大切

教育・保育施設では安全な運営が求められることから、さまざまなガイドラインや管理基準、事業所内における取り決めなどが存在します。それらをしっかりと遵守することで、少しでもリスクを減らすと共に、万が一の時に適切な行動ができるよう対策する必要があります。

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