企業内保育所の直営

企業内保育所の運営方法には「直営」と「委託」の2種類があります。ここでは、企業内保育所を直営する場合のメリットやデメリット、注意点などを解説します。

直営で行う企業内保育所の概要・特徴

直営で行う企業内保育所とは、自社が保育所を自主運営する方法です。
外部の業者に委託をするわけではないので、保育園のカリキュラムやイベント開催、園児の募集などをすべて自社内で行います。

運営はすべて自社で行わなければなりませんが、設立するときの申請方法や助成金の金額は外部委託で運営する場合と変わりません。

企業内保育所を直営するメリット

それでは企業内保育所を直営することのメリットについてご紹介していきます。

直営のメリット1：運営コストが抑えられる

直営企業内保育所のメリットといえば、運営のためのコストを抑えられることです。 運営を外部委託する場合は、コンサル料や委託料など、委託先に支払うコストが設立初期から継続的に発生します。

しかし直営なら企業内保育所の運営にかかわることをすべて自社で行うので、余分なコストはかかりません。

直営のメリット2：保育所の方針を自由に決められる

保育所の仕事に関心があるという場合なら、企業内保育所の方針を自由に決められることがメリットと感じられるでしょう。

外部委託をすれば運営元となり、日々の保育の仕事に携わったり、保育所のカリキュラムを自分で考えたりすることはしにくくなります。
理想の企業内保育所を実現させたいと思っている方には、直営の方が魅力的かもしれません。

企業内保育所を直営するデメリット

企業内保育所を直営することにはメリットだけでなく、次のようなデメリットもあります。

直営のデメリット1：開設や運営の負担が大きい

企業内保育所を直営するデメリットは、開設や運営の負担が大きく、スムーズに運営が進まなくなる可能性があることです。
直営では保育士の募集、保育カリキュラムの作成、立ち入り調査への対応など、多くの業務をすべて自社だけでこなさなければならなくなります。

初めて保育所を設立しようと考えている方にとっては難しい内容もあり、開設・運営の負担が大きくなることがあるでしょう。

直営のデメリット2：もしもの事故で企業の評判が落ちる

企業内保育所の開設がスムーズに進んだとしても、保育所でもしもの事故が起きた場合、直営している企業の評判が落ちる可能性があります。
保育所を運営すること、企業が行っている本来の業務に良くない影響を与えることもあることを知っておいてください。

企業内保育所を直営するときの注意点

直営する場合の注意点は次の2つです。

直営の注意点1：勤務に合わせて保育時間を決めること

せっかく企業内保育所を設置するなら、勤務に合わせて保育時間を決めて利用しやすいようにしましょう。
一般的な保育園よりも閉園時間を遅くするなど、企業の勤務体制にあった時間帯で運営できれば社員の満足度も高まるはずです。

直営の注意点2：カリキュラムを充実させること

カリキュラムを充実させて、一般的な保育所とほぼ同じ品質の保育が受けられるようにすることも注意点のひとつです。

ただ子供を預かるだけでなく、リトミックや英会話、幼児体操などを取り入れた保育を行えば喜んで利用してもらえるでしょう。